No.88 前歯12本の歯茎の退縮を歯茎の再生とダイレクトボンド法で治療したケース

矯正治療後に歯茎が下がってしまうことがあります。歯と歯の間にすき間が出来たり、歯の長さが長く見えるようになったりします。

 

今回は矯正治療で下がってしまった歯ぐきを、従来の歯茎の移植に加えてリグロスという歯茎の増殖を促すお薬を合わせて使用したケースをご紹介いたします。


治療前

全体的に歯茎が下がってしまっていますが、特に下の前歯の歯と歯の間の隙間と、上の歯が長くなってしまっているのが気になっていました。

下顎の前歯6本の歯茎再生治療後

 

まだ歯と歯の間の隙間が気なるということで、歯と歯の間にダイレクトボンド法を行うことで隙間を埋めることにしました。


上下12本の歯茎再生と下の前歯のダイレクトボンド法治療後

歯茎の再生治療とダイレクトボンド法を行うことで、歯の長さや歯と歯の間の隙間が気にならなくなりました。


~歯茎の再生治療の注意~

 

お写真を見ていただいてわかるように回復した歯茎が剥がれてしまっているということはありません。しっかりと厚くて丈夫な歯茎が出来上がってきています。

 

 

歯茎の再生治療は保険外診療となります。当院では、歯茎の再生治療1~3本で7万7千円(税込み)かかります。お写真のケースでは、上下の前歯12本の歯茎の再生治療を行い、30万8千円(税込み)とリグロスの料金の8万8千円(税込み)の合計額39万6千円がかかりました。また、術後の消毒も保険外診療となりますので、1回5千5百円(税込み)かかります。1回オペをすると、通常4回の消毒に来院していただいております。

 

歯茎が下がって歯の根っ子が露出しています。このケースのように歯茎の炎症がなく、歯と歯の間の骨が吸収していないケースに関しては、露出した歯の根っこを覆えることが報告されています。

 

 

リスク

 

歯茎の移植を伴う外科的な治療ですので、治療後に糸でしっかりと縫う必要があります。尖ったものが刺さってしまったりして歯茎が開くと出血してしまうリスクがあります。

 

歯茎の再生治療は、歯周病の進行具合や感染の状況によって回復できる歯茎の位置が変わります。ご希望の位置まで歯茎が必ず回復する治療ではありません。


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